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赤ニキビとは
赤ニキビは、すでにできているニキビの炎症が進み、赤く盛り上がってしまった状態です。学術的には「紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)」と言います。
赤ニキビになる前の白ニキビなどに炎症が起こり、炎症性皮疹となった場合に、赤ニキビとなります。
赤ニキビがさらに悪化すると、黄ニキビとなり、ニキビ跡ができてしまう可能性が高くなるため、赤ニキビの段階で炎症を抑えることが重要です。
赤ニキビの原因
肌表面への刺激
赤ニキビができやすいのは、外部からの刺激を受けやすい場所です。
肌の表面が刺激を受けると、角質を硬く厚くして皮膚を保護しようとします。そのため、毛穴が小さくなり、皮脂が詰まります。これによってニキビの原因菌であるアクネ菌が繁殖してしまうのです。
手で触れることだけでなく、マスク・髪の毛・マフラーによる刺激やそれらに付着した雑菌がニキビを悪化させるケースもあります。
乾燥
洗顔後や冷暖房の効いた場所などの乾燥しやすいシチュエーションでの乾燥も赤ニキビの原因です。
肌の表面は、水分と油分で覆われています。乾燥は、肌の水分が蒸発している状態です。肌は、水分がなくなると肌を守るために油分を過剰に分泌させます。これが、皮脂と呼ばれるものです。余分な皮脂が分泌された結果、毛穴に詰まり、ニキビを形成・悪化させます。
紫外線
紫外線は、皮膚のバリア機能を低下させます。バリア機能の低下によって、肌を保護するために角質が増え、毛穴が閉じてしまいます。これが、ニキビの形成・悪化につながります。
また、紫外線を浴びると皮膚は乾燥するため、こちらもニキビを形成し、悪化させてしまう原因となります。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスが乱れると、皮脂の分泌量が多くなります。アクネ菌は皮脂をエサにして繁殖するため、赤ニキビが発生しやすくなります。
生理前・睡眠不足時・思春期・ストレスが多いときは、ホルモンバランスの影響によって赤ニキビができやすくなります。
肝機能の低下
肝機能の低下によって、TゾーンやUゾーンなど、皮脂の分泌量が多くて老廃物や毒素も溜まりやすい特定の場所にニキビができやすくなります。
体内の老廃物や毒素を無毒化する役割を持つ肝臓の機能が低下し、無毒化できず、毛穴に詰まってしまいます。それによって皮脂をエサにして繁殖するアクネ菌が原因で、赤ニキビが発生しやすくなります。
なお、肝機能低下の原因は、飲酒・生活習慣の乱れ・食生活の乱れ・睡眠不足などです。
赤ニキビの治療法
塗り薬
ニキビ菌を殺菌する抗生物質の外用薬と毛穴の詰まりを改善する外用薬を併用し、治療するのが一般的です。
- アクアチム(ナジフロキサシン)
- ゼビアックス(オゼノキサシン)
- ダラシンT(クリンダマイシンリン酸エステル)
など
内服薬
赤ニキビをはじめとした炎症性ニキビには、抗菌薬の内服による治療が推奨されています。アクネ菌を殺菌し、炎症を抑える抗菌薬を使用します。
- ビブラマイシン(ドキシサイクリン)
- ミノマイシン(ミノサイクリン)
- ルリッド(ロキシスロマイシン)
- ファロム(ファロペネム)
など
漢方薬
ニキビ治療の補助的な役割として、漢方薬を使用することも可能です。
- 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
- 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
- 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
- 桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
など
そのほか
- ピーリング
- 電気メス治療
- 紫外線療法(エキシマライト)
- CO2レーザー治療
- エレクトロポレーション
- イオン導入
など
赤ニキビの予防法
適切に洗顔をする
赤ニキビは、すでにあるニキビの悪化です。そのため、洗顔によってしっかり皮脂を取り除き、清潔にする一方、洗いすぎて必要な皮脂を取り除いたり、肌を刺激したりしないよう、気をつけなければなりません。
日本皮膚科学会では、1日2回の洗顔を推奨しています。ニキビができているからと言って、何度も洗顔するのはNGです。
ニキビを触らない
ニキビを触ると炎症が進み、赤ニキビにつながります。むやみに触らないようにすることが大切です。また、ニキビをつぶすと跡になりやすいため、気をつけましょう。
乾燥対策をする
乾燥は、次のような弊害を引き起こします。
- 余計な皮脂を分泌させる
- 肌のバリア機能を低下させる
- ターンオーバーを乱れさせる
- 毛穴が閉じる
これらによって、ニキビは悪化してしまいます。化粧水や乳液などを使って保湿し、しっかりと乾燥対策をしましょう。
刺激を避ける
皮膚への刺激は、角質を硬く厚くする原因となります。毛穴の縮みや雑菌の繁殖につながるため、手指・マスク・髪の毛・マフラーなどによる刺激をなるべく避けましょう。