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いぼとは
いぼは、皮膚にできる、出っ張ったできものです。ウイルス性いぼのことを、医学的には尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と言います。
通常、かゆみや痛みなどの症状はありません。ただし、足の指や足の裏にできた場合は、押すと痛みが出ることがあります。
子どもの場合、足にたこやうおのめができたと思っていても、ウイルス性いぼであるケースがほとんどです。
感染から発症まで1か月~半年ほどで、最初は小さく少し盛り上がっている程度です。時間とともにどんどん増殖して盛り上がってくるようなら、ウイルス性が疑われます。
手足の指・手のひら・足の裏などにできることが多いのが特徴です。
いぼの原因
ウイルスによる感染
ヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスの感染によって、ウイルス性いぼが発症します。
HPVには220種類以上の型があるとされています。一般的なウイルス性いぼの原因はHPV2型ですが、あらゆるところで感染する可能性があり、どこで感染したかを特定することは難しいものです。
いぼに触ったあとに別の場所を触ると、ウイルスが新しく感染してしまいます。そのため、自分のいぼを触ったことで、うつる可能性もあるため気をつけなければなりません。
いぼの治療法
冷凍凝固法
冷凍凝固法とは、マイナス196℃の液体窒素で冷やした綿棒を使って、いぼを凍結させる方法です。感染した皮膚ごと壊死することにより剥がれ、新たな皮膚が再生してきます。
完治まで1~2週間に1度のペースの通院と治療が必要です。小さなものであれば3回ほどくり返すことで正常な皮膚のみになっていきます。皮膚が分厚い部分数か月くり返す必要があります。月4回までは約1週間おきの治療が保険内でおこなえます。
電気焼灼法
電気焼灼法は、局所麻酔をしたあとに電気でいぼを焼き切る方法です。きちんと消毒をすることで術後のキズが残らないよう管理する必要があります。保険で治療することができます。
塗り薬
組織蛋白を凝固させてウイルスを殺菌するものや、わざとかぶれを起こしていぼの免疫力を引き起こすものなど、さまざまな塗り薬があります。
また、自宅で塗れるものもあれば、通院によってクリニックで塗らなければならないものもあります。
- サリチル酸
- グルタラール(ステリハイド)
- モノ(トリ)クロロ酢酸
- SADBE
- フルオロウラシル軟膏
- ビタミンD3軟膏
など
内服薬
胃薬やビタミンA誘導体の内服で、いぼへの有効性が認められています。ただし、いぼへの治療に対して処方する場合は保険適応外となります。
- シメチジン
- エトレチナート
- セファランチン
など
漢方薬
ハトムギからつくられる、ウイルスへの免疫力を高める漢方薬を使用することも可能です。保険内で処方できますが、効果が見られるまで数か月、内服を続ける必要があります。
基本的に副作用はありませんが、稀に下痢などが起こる方がいます。
- ヨクイニン
テープ治療
皮膚が分厚い場合、とくに足の裏のウイルス性いぼについては、スピール膏というテープを活用します。
スピール膏を小さく切って固定することで、分厚くなった皮膚がふやけて角質が柔らかくなり、はがれ落ちていきます。これによって、いぼが小さくなります。
スピール膏は、保険内で処方可能です。
- スピール膏(サリチル酸絆創膏)
いぼの予防法
キズやささくれができないようにする
ウイルス性いぼを予防するためには、ウイルスに感染しない肌の状態を保つしかありません。キズやささくれがあると、いぼのウイルスが侵入しやすいため、これらができないよう気をつけましょう。
いぼに触れた手で、ほかの場所を触らない
いぼを触った手で、別の部位を触ることを避けましょう。とくに、キズや皮膚が荒れている部分やキズを触ると広がってしまいます。むやみに触らないよう、気をつけてください。